Twilight of midnight

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怪盗な季節☆ (長編)

怪盗な季節☆ 波音の厄介日編

誰でも思い出したくない日…

そんな日はないだろうか。
十二月二十九日。

今日は俺にとってそんな日である。


「ふぁ?ねみぃ」

俺は目を覚ました。
気がつけばもう朝の十一時。
りっぱな昼である。
今日は十二月二十九日。
俺にとっては思い出したくない日である。

「ん???、腰痛いな…」

腰に手を当てぐいぐいひねる。

「おっはよ?、波音?!」

ど?ん!
グギッ!

「メ、メイナ…貴様…」

今、いや?な音が腰から響いた気がするんだが。
たとうとすると案の定腰から鋭い痛みが伝わってきた。
もしかして、これって…

「ギ、ギックリ腰!?」

「え?と、波音…
 大丈夫なのかな?」

「見てわかれ!
 これが大丈夫にみえるんかいぃ!?
 腰痛いんじゃワレ、ゴラァ!」

メイナはほっぺたを掻きながらそんなこといわれても…とかほざいていやがる。
痛む腰を抑えながら立とうとしても立てない。
ふっ、どうやら完璧にギックリ腰なんだぜ☆

「いてぇ…」

「おはようございま?す、僕の波音…って!!?
 布団の上で僕を待っていたんだね!
 いつの間にそんなに積極的になったんだい?
 今から僕がおいしくいただいてさしあげ…」

「だめぇー!」

ナ、ナイスメイナ。
そこでとめてなかったら確実に今俺は食われたと思う。
うん、間違いなく。
ってなんで、ホモ野朗がこんなところにいるんだ…

「私呼んだ」

呼ぶなよ。
そういったところでふと気がついた。

「シエラは?」

「まだ寝てるね」

「さようでございますか」

まったく、なんて図太い奴だ。
って聞くまでもなくシエラは俺の横で寝てるんだよな。
朝っぱらから不幸が続きすぎてまったく気がつかなかったぜ。

「おはよう、波音!
 今日も元気に行こうか!」

ど?ん!
グギギッ!!

「じ、…仁…」

俺は力尽きた。





「で、どうすればいいんだよ」

俺は寝転んで腰を抑えながら三人に話しかける。

「この腰どうすればいいよろし?」

セズクが真っ先に手を上げる。

「ここは、僕一人にまかせてくれないか?」

What!?
何!?

「OK、任せた」

「了解、終わったら呼んで」

「待って。
 お願い、一人にしないで!

「何言ってるんだ、波音。
 二人いるじゃないか」

違う!
そういう意味じゃないんだ!

「さ?て、波音、僕の力を見せてあげようかな?」

「Nooooooooooooooooo!!!!」

セズクは、俺の上にのしかかり思いっきり腰を曲げた。
レディ!
ファイト!
コングが鳴る。
ぎりぎりぎり…

「痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛いって言ってんだろうが!!」

足を上に上げけり落とそうとするが、届かない。
くっ…ちくしょう。

「あれ、直らないな?」

ぐったりした俺をみてセズクがぼやく。
もう、だめ…
いっそのこと殺して。
腰は痛いわ、空気はまずいわ、やらしい雰囲気が漂っているわで
どうしましょ、本当に。
そして、びっくりすることに

「ZZZ…」

シエラはあの騒ぎの中ずっと寝ているのである。
すごいな。

「ふふっ、汗がしたたっていてかつぐったりしている波音。
 これは僕に食べろという隠喩なんですね、神よ!」

神様はそんなこといわないと思うよ。

「ふふっ、さぁ、波音。
 いままで感じたこともないような快感を君に感じさせて…」

「ふっふっふっ…」

「だ、誰だっ!」

俺の目の前にホモ野朗の唇が近づきそうになったときに戸棚から
唐突に笑い声が響く。

「私達だ!」

戸棚から姿をあらわしたのは、そう紛れもない…

「鬼灯のおっさん!!」

なにやってんだ、と同時に助かったという安堵を感じる。
そして、なんでそこから出てくるんだ。

「まて、今『私達』って言わなかったか?
 誰だよ、後」

「俺だ」

「ジョン!?」

あんたらふたり、なぁにやってんですか。
いい年こいてかくれんぼですか。

「こんなことを想定して三週間ぐらいこもっていたんだが
 いっこうにその気配がないもんでな」

「ようやく、今でれたというこっちゃ」

メタ○ギアのス○ークですか、あなた方は。
しかも三週間もよく戸棚の中で生きてられましたね。

「体重が十五キロ落ちた」

「帰ってください」

「そういうなよ、波音?」

「おっさんがそんな風にいってもうざいだけです。
 帰ってください」

「まったく、今我々が帰ったらセズク君が君を襲うぞ?」

「ハッ!」

「さて、帰るか鬼灯よ」

「そうだな」

二人はくるりと方向転換してドアへ向かって歩き始めた。

「すいません、嘘です行かないで!」

わめき散らしてとめようするがそんな俺をあざ笑うかのように
ドアは鼻っ先で閉じられた。
おわった…

「さて、行きますか波音」

いよいよ終わりか…
初めては女の子としたかったのに…
セズクの手があそこへ伸びてさぁ、これからって時に横で寝ぼけた声がした。

「うにゅ…あふ…」

シエラが可愛いあくびをして目を覚ましたのだ。
目をこしこしこすっていちごパジャマを脱いで着替えだす。
そう、俺の目の前で。

「ちょ、あふ、シエラ、おまっ!」

「ん??
 あ、波音だ?。
 おはよ?」

マテ。
後ろ向くからマテ。
そんな願いが聞き入れられるはずもなくシエラの服は一枚、また一枚とはがれていき
ついに下着だけと…落ち着け俺。
って下着をぬいじゃだめだろぉ!!

?ブラックアウト?

「さて、今日も元気に行きましょう!」

あふ、いいもの見たかも…
あれ、そういえばホモ野朗は?

「………」

あれ、固まってる?
もしかして、ホモだからこそ女の裸体が弱点だとか?
なんにせよ早く逃げ出さないと…
痛む腰を引きずってホフクで布団から抜け出す。
セズクはあの形のまま動かない。

「くっ…ハァ、ハァ…いてて…くそっ、ビッチ!」

戸をあけようとしたときにずん、と上から衝撃が落ちてきて腰を直撃する。
痛みに体が硬直し、その隙に俺の体は宙に浮いた。
な!な!?
セズクがにこりと笑いながら俺をお姫様抱っこでベッドまで連れ戻す。
そう、お姫様抱っこで。
俺の五十四キロという体重はセズクにとって無に等しいらしく
さすが、最終兵器モドキといわざるを得ない。
それよりもお姫様抱っこが恥ずかしくて顔が赤くなるのを感じる。
それをどう捕らえたのかは知らないがセズクの息が少し荒くなる。
今度こそ本当にダメかも知れない、体がゆっくりとベッドに下ろされ
可愛がるかのようにセズクが俺の頭を撫でる。
そして、クスッと笑い本当に大切な宝物を見る子供のような目をする。
頭をなでなでした後ほっぺたを触り我慢できなくなったのか俺へとのしかかってきた。
だが、俺はそのままやられるわけにはいかない。
セズクが俺の上にのしかかってきて少しでも抵抗しようと体をひねった瞬間だった。

クキ

腰で小さい音がするとともに痛みが引く。
もしかして、治ったのか?
セズクの体を掴み体全体を使って窓へと放り投げる。
柔道ならっといてよかった。

「波音!僕はいつかお前を絶対に絶対にぃぃいいい!!」

「へっ、おとといきやがれってんだ!」

窓を突き破ってセズクは落ちていった。
まぁ、あんなんじゃ死なないだろ。
さて、次は…

「メイナに仁…
 血祭りにあげてやるぜ、ふふふ…」

俺はドアを思いっきり開け隣の部屋へと怒鳴り込んだ。

「てめぇらぁあああ!!」

と…

「お前ら…何をやっているんだ?」

詩乃や、綾、冬蝉など懐かしい面々が微妙に広い今で一生懸命飾り付けをしていた。
いつの間にこんなに集まったんだろう。
セズクに頭を撫でられたりしていたときなのか?

「セズクの奴…失敗したようだな」

ジョンがやれやれとため息をつく。
失敗…?

「仕方ないわ、波音。
 今日は十二月二十九日、何の日か知ってる?」

いや…知らないな。
あいにくだが。
飾り付けをきょろきょろと見回したときケーキを見つけた。
気がつかなかったが机の上にはたくさんの料理が並んでいた。
その料理のメインである、ケーキ。
その飾られたチョコに書いてある文字…





『誕生日おめでとう』





「…そうか…」

そう…今日は俺の誕生日…
すっかり忘れていた…
親と姉さんが交通事故で死んだあのときから俺は自分の誕生日など祝わなくなった。
十二月二十九日土曜日、夕方。
俺の家族は俺を祝うために遊園地から料理店に向かっている途中だった。
遊園地でテンションが上がっている俺を見て微笑んでいる家族。
あのときの俺は最高に幸せだった。
だが、その次の瞬間だった。
目の前にトラックが真正面から突っ込んできたのだ。
母や父、姉はトラックの車体などで潰され血や脳漿が俺の顔や体に付着する。
母と姉が条件反射で俺を座席の下へと押し込んでくれなかったら…
俺は、今この世にいなかったに違いない。

「今日は…俺の…誕生日…」

「そうだぜ、波音」

いつの間に後ろにセズクが立っていた。
無傷で。

「みんなお前を驚かそうとしていたんだよ。
 まさか、ぎっくり腰になるとは思わなかったんだけどな。
 時間稼ぎを頼まれたんだが…失敗しちまった(笑)」

最後の(笑)が気になるがどうでもいい。
仁がセズクに言う。

「どっちにしろもう準備は終わってさぁ、波音を呼びにいこうって所だったから丁度いいって言ったら
 丁度いいタイミングだったぜ。
 ナイスだぜ、セズク」

「じゃ、予定通りに」

彗人兄さんがみんなに呼びかける。

「せ?の」

「「「「「「「「「波音!お誕生日、おめでとう!!」」」」」」」」」

俺は唖然として「あ、あぁ…」としかいえなかった。
感動で言葉が出なかった。
この日は家族を失ったとともに俺が命を与えられた日…

「さて、ケーキ、ケーキ!」

「あ、こら仁!」

「さ?て、今日は遅くまで楽しむぞ!
 そのためにみんな朝飯昼飯と抜いて来てるんだからな!」

「いただきま?す!」

みんなの笑い声を聞いているうちに

「十二月二十九日も悪くないな…」

いつの間にかそう口に出していた。
家族が死んでからというもの幸せと思わなくなっていたが
俺は今最高に幸せだ。





ありがとうよ、みんな。





あと、セズク投げてごめん。





               Fin




「だから、それは俺の肉だろうが!」

「違うモンね、僕の肉だもんね!」

「仁もシエラも喧嘩するな!」

「肉をめっちゃ頬張っているてめぇが言うな!」

………
がまんがまん、これも幸せなんだ。

「あ、肉が!!」

俺の頭に肉がべったりとつく。

………
がまんがまん、これも…

べチャ。

「………
 てめぇらぁあ!!!」





十二月二十九日はネミエルの親父の誕生日でもあります。
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~ Comment ~


話の内容には納得したけど、セズクくんが出てきた時点で人選ミスだと思います(^^)
#411[2009/12/30 00:34]  ポール・ブリッツ  URL  [Edit]

せ、セズクさすがー……(^ω^;)
そして、あんな短時間でぎっくり腰が治ってしまう波音くんもすごいー……苦笑
あ、誕生日おめでとうです♪
年末の忙しいときでも祝ってくれる仲間がいて幸せ者ですね波音くん! シエラの素晴らしい格好も見れましたしね!!←
はちゃめちゃ誕生日とてもたのしかったです。

いまさらですが、ネミエルさまって男性ですよね?? 男性でBL(風? もどき?w)書いてる方佐槻はじめてだったので、途中「もしかしてネミエルさまって実は……?」などと考えてしまいました爆
#409[2009/12/29 23:25]  佐槻勇斗  URL 

終始にやけっぱなしで時折高らかに笑いだしたりしていた卯月ですこんばんわーっ(ノ≧▽≦)ノ
とくに『神様はそんなこといわないと思うよ。』前後と『~ブラックアウト~』するまでの展開がすごく! 面白くて! どうしようかとっ!! しかもおもにセズクのターンでうはうはー(●´∀`人´∀`●)❤ あの一生懸命な感じが好きすぎるっ❤ しょっぱなから主人公の腰をぎっくりさせたメイナお姉ちゃんも好き! かわいい!
そしてつねに身の危険ととなりあわせだった波音ちゃんがwww でも誕生日たのしくってよかったね! ネミエル父さまも才×〒"┝_〆(´∀`●)
にゃー、いいものを読ませていただきました(u_u*)嬉♪ 元気元気♪
 
#408[2009/12/29 20:59]  卯月 朔  URL  [Edit]














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