Twilight of midnight

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ささげもの

範子と文子と俺とシエラと蒼と三十分しゃくでば! FIGHT second

「はぁ?」

宇奈月範子は机の上でため息を一つついた。

「どうしたの?」

すらっと美人な黒髪の下川文子はいつもの親友のため息に
呆れることなく聞き返した。

「ねぇ、文子」

「?
 どうしたの、範ちゃん」

「隣県の大塔高校って知ってる?」

「知ってるけど……?
 あの原因不明の事故でよく壊れたりする場所でしょ?」

公立高校にもかかわらず実質財閥の傀儡理事長などが立てられたとかで
一時ニュースにもなった学校のことだ。
他にもその高校の上にて戦艦とか空飛ぶ人だとか。
顎がやたら長い人だとかそんな不思議なスポットと化している高校のことである。

「もし、そこに一瞬だけ入学できるとしたら……。
 行ってみたくない?」

肘をついて足をぶらぶらさせる範子に文子は我慢強く聞き返す。

「どうして?
 行ってみたいのは山々だけど。
 別にこのままでも……」

またいやーな予感がすると訴えている胸のうちを見ないように蓋をする文子を無視するかのように
範子は無残にもその蓋を砕く一言を発するのであった。

「私が暇なのよね?……。
 それにもうここ大塔高校だし?」

さて……帰るか。
って――は?

「うわっ!?
 だ、なんだ、急に!?」

俺、永久波音はビックリしている。
放課後、さて帰るかと思った瞬間教室の真ん中に二人の女の子が現れたからだ。
しかも可愛い。
一体どなた?

「波音?一緒にかえろぉしゃく?」

ガラッと扉が開き、顎――いや美鶴か。
美鶴が現れた。

「キャーッ!!?」

超可愛い見知らぬ黒髪の方の女の子から悲鳴が上がると同時に美鶴が宙を待っていた。
蹴られたみたいです。

「じゃががぁ……」

頭をぶつけ昏倒する美鶴はさて置き。
とりあえず激しく動揺している女の子達に話しかけることにする。

「だ、大丈夫ですか?」

「あ、あんた誰!?」

金髪の方の女子がもう一人の女子の第二撃をとめようと必死になっている。

「ふ、文子……落ち着きなさいっ……て……ばっ!
 アレは化け物じゃない!
 れっきとした人間よっ!!」

俺は手伝ったほうが良いのだろうか。

「範ちゃん、私もう限界。
 今まで作者の意志で色々なところへ飛ばされていたけど
 今回ばっかりは無理」

「今回書いてる作者は別人だから落ち着いて!
 大丈夫だから!」

黒髪の女の子が落ち着くまで俺は本を読むことにした。

「しゃくぅ……」

あ?こいつどうするか。
まいいや、無視一色で。

   ・
   ・
   ・

「で、改めて聞くけど大丈夫?」

「は、はいなんとか……」

「あんたは?」

「私は別に暴れてないわよ?
 机の二つぐらいは壊したかもしれないけど」

人はソレを暴れたといいます。

「範ちゃん、私どうしても聞きたいことがあるんだけどいいかな?」

「いいわよ、どんどん聞いて頂戴。
 答えれる範囲で答えるから」

「ここはどこ、この人は誰、そして今は平成何年、何月何日なわけ!?」

範ちゃんと呼ばれたほうの金髪の女の子は少し悩んだようだ。
目を逸らして考えているみたい。

「文子。
 物事には順序があり結果があるの。
 たまたま今回は順序の選択肢を間違っただけ。
 そう思うことにしない?」

「範ちゃん……それ現実逃避っていうんじゃ……」

おい、誰か助けてくれ。
この文子とよばれた女の子がつっこみらしくて俺がしゃべれない。

「今は第二期二〇一二年十一月十二日。
 そこの女っぽい顔した男は永久波音。
 ひっくり返っているのはうんこ」

「なんだ、詩乃かえっt「詩乃!?」

俺の出番を消しさりやがって……。
なんだってんだ、畜生っ!

「久しぶり、宇奈月範子。
 まさか忘れてないでしょうな?」

教室のドアにもたれかかり長い髪を掻き揚げた少女。
鬼灯詩乃はにやっと笑って範子を見た。

「範ちゃん、知り合い?」

詩乃のにやけた顔を少しにらみながら範子が答えた。

「同じ財閥のお嬢様同士の腐れ縁よ」

ぷいっとそっぽを向くと口から泡を吹いている美鶴に範子は手を伸ばした。

「大丈夫?」

「ん……いてて……しゃく……。
 痛いしゃくっ!!
 お前らはだぁれしゃく!!
 いきなりヴぉくを蹴っ飛ばすなんてアホしゃく!!
 バカしゃくっ!!おろかしゃくっ!!」

脅威の運動能力で跳ね起きた美鶴に唖然とする範子。
ここまですごい勢いで罵られたことなど財閥のお嬢様とあっては一度も経験がなかったに違いない。

「私はしらねーから」

詩乃は床に置いた鞄を拾い上げるとさっそうと姿を消した。
ただ単に巻き込まれたくないという気持ちがそうさせたに違いない。
そうここまではエピローグのようなものだ。
今からが始まりなのだ。

「もう僕は怒ったしゃくっ!!
 蹴っ飛ばしたのはそこの黒髪のおにゃのこしゃくね!?
 罰として……」

俺の視界からさっと美鶴が消えた。
恐るべき速さ。

「パンツ見せるしゃくーっ!!」

「キャーッ!!」

「文子!!」

美鶴の手が物凄い風を引き起こし文子のスカートがめくれた。
そしてばっちり見えた。
なるほど、いい色である。
言わないけど。

「範ちゃん……私……汚されちゃったよ……」

泣き崩れる文子。
そりゃショックだろうな。

「しゃっしゃっしゃっ……!!
 次はお前しゃくっ!!!」

美鶴はひゅばっと空を飛び範子に襲い掛かった。
だが範子はソレを避けもせずに美鶴をはじく。

「なっ……しゃく」

「宇奈月財閥の科学力を舐めないでね?
 コレは対人シールド……。
 並大抵の力じゃ……」

「ふん、しゃく」

パリーン。

「えっ……!?」

範子さんを覆っていた薄い青色のバリアが美鶴のパンチの前に砕け散った。

「ま、まだよっ!!」

続いてポケットから出してきたボタンを押すと校舎の天井が崩れ
空から降ってきたミサイルが美鶴を襲う。
次々と。

「まだまだっ!!」

次々次々と。

「よくも文子をっ!!」

次々次々次々と。

「許さないんだからっ!!!」

次々次々次々次々と。
もうもうと立ち上る教室中央部。
爆風の影響とか細かいことはギャグだからスルーする。

「砕け散ったわね。
 文子、大丈夫だった?」

「範ちゃん……」

「何?」

「ごめんね、私のせいで……」

「いいのよ、あなたを守りたかった……。
 ただそれだけなんだから」

ここでタイタニックのメインテーマ。
流してもいいんじゃねーかという雰囲気。
俺は完全に空気。
もう二人でやっておいてくれ、俺は帰る。
そうやって夕焼けが映える教室の中で愛というか友情のポーズをしている二人に背を向けた。
だがここで物語りが終わるワケがないのである。

「ぜーんぜん痛くないしゃくよ?」

煙が切れその隙間から美鶴もとい顎のシュルエットが浮かび出る。

「こんなパンチ、シエラのレーザーに比べたら全然痛くも痒くもないしゃくっ!!」

ぽりぽりとお尻を掻きながら煙の中から這い出してくる美鶴。
今回はやたらしつこい。
特別verだから張り切っているのか。
そして短編にしては異様な長さになりつつある。

「次は僕のターンしゃくっ!!」

美鶴が唖然としている範子さんに襲い掛かるため姿を消した。
何で今回こいつこんなに強いの?
あー特別verだからか。
すべては特別verだからで済ませることが出来る。

「スカートぺろりんするしゃくっ!!」

範子さんの後ろに現れた美鶴が次の瞬間上からのレーザーにぶち抜かれた。
校舎がすっぽりと覆われるぐらいの影が上空から伸びている。
そう超空要塞戦艦ネメシエル。
ソレがいま美鶴を正確に、逃がすことなく射止めた瞬間だった。

「じゃべりんがごぐげしゃぁあああ」

顎に穴あけてもだえる美鶴。

「大丈夫ですか?
 詩乃姉様から連絡を受けてやってきました。
 間にあってよかったです」

いつの間にか教室の中に立っていた空月・N・蒼があまりの急展開さについていけない二人に声を掛ける。

「文子……私何がなんだか……」

「範ちゃん、私も何が起こっているのかわからないよ……。
 ただ、この世界ではコレが普通なんだなってことは……」

「文子……。
 私ね……この物語が終わったら思いっきりポールを殴ろうと……」

「あわわ、駄目だよ範ちゃん!
 これはポールさんが書いたんじゃないよ!」

「えーっと……すいません。
 私場違いでしたか?」

申し訳なさそうに蒼が二人に謝る。
あわてる二人。

「大丈夫よ、私達あなたのこと知ってるから、ね文子」

「そうだよ?
 あの超空要塞戦艦の副長さんなんでしょ?
 蚊に刺された……」

ん、何?
何の話?

「蒼、何の話だ?
 蚊って……」

「……あまり聞かないでください」

黒歴史なのかもしれない。
とりあえず黙っておこう。
分かる方には分かるんだろう、きっと。

「あ、あおぉぉお!!!
 もう絶対に許さないしゃくよ!!!」

顎の穴がいつの間にか消え去り体力、体勢すら立て直した美鶴が
血走った目で油断していた蒼の首根っこを掴んだ。
おい、それはヤバイんじゃないか?

「くっ……ふ、不覚ですっ……」

そのまま十四歳という幼さもあってか蒼の体が持ち上がる。

「波音……?
 助けなくていいの?」

ショッキングな映像を見てしまった文子が俺に恐る恐る聞いてくる。

「……悪いが今回俺はあいつに勝てる気がしない」

得体の知れない何かが美鶴を取り巻いている気がしてならないのだ。
狂気すら感じる。
だがそんなことを言っている暇ではない。
蒼が危ないのだ。

「まぁやってみるさ!
 うぉぉぉっ!!」

俺は勢いよく蒼を掴んでいる美鶴の腕にタックルをかました。
悲鳴を上げた美鶴の腕が蒼を離す。
首を押さえて咳き込んでいる蒼の前に立ちはだかり盾となる。

「邪魔するしゃくね?
 いくら波音でも許さないしゃくっ!!」

「俺の通る道がある。
 その道にお前という邪魔が入った。
 だから排除する。
 ただそれだけのことだ」

ザ・中二病。
こうやってかっこいい台詞を言った後って言うのは大体こう……さ。
分かるだろ?
勝つんだよ。
ソレが世界の掟だろう?

「なっ、早いっ!?」

「波音!」

ああ、範子さんの声が遠く聞えます。

「範ちゃん、どうしよう!
 私の蹴りのせいで気がついたらバトル漫画みたいな展開になってるよぅ!」

「だ、大丈夫よ、問題はないはずよ!
 きっとポールなら何とか……」

「だからポールじゃないんだって、範ちゃん!」

うだうだ言ってないで助けてくれよ……。
俺これ絶対に負けるって。

「しゃああっ!!!」

俺の首に美鶴の腕が伸びてくる!
ソレを掴もうと右手を伸ばすが……少し遅い。
間違いなく間に合わない。
――殺される。

「待たせたね」

耳元で頼りになる最終兵器の声が響いた。
首にスローモーションのようにゆっくり伸びてきた美鶴の腕が別の腕に掴まれ――止まる。
その腕が青い光を発し美鶴を掴み、腕を捻る。
それだけで勢いのついた体は吹っ飛び机を蹴散らして教室に倒れた。

「シエラ姉様!」

蒼の歓喜の声に答えるように右手を上げる最終兵器。
黒稀銀髪の長い髪が風を孕み流れる。
赤紫の瞳は美鶴を警戒しつつも範子と文子をしっかりと捕らえていた。

「君たちが磁場のゆがみから現れた二人だね?
 宇奈月範子と下川文子。
 僕はシエラ。
 シエラ・F・D」

「しゃああっ!!」

机を気合で吹き飛ばし掴みかかってきた美鶴をひらりと避け肘鉄を一発顔面に叩き込む。

「何が起こったのかはよく分からないけど元の世界に君たちは戻らなくちゃいけない。
 意味分かるよね?」

来ていきなり何を意味不明なことを言っているんだ、こいつは。

「つまり私たちは隣県の大塔高校に来るつもりが……」

「平行世界の別の大塔高校に来ちゃったってこと?」

俺にはさっぱりワケがわからないがとにかくすごいことだろう。
次元を超えた旅をこの二人はしてきたのだ。
道理でこの世界の住人にしては……ってん?

「ちょいまち、何で詩乃さん知ってたの?」

「だから、平行世界だっていってるでしょ?
 つまりパラレルなの」

範子さんが説明してくれるけどさっぱりだ。

「??」

俺がバカなのか、こいつらが賢いのかどっちなんだ?

「シエラまでっ!!
 なぜか今の僕はとても強いしゃくよ? 
 ボコボコにされてもしr」

「うるさいから少し黙っててね☆」

シエラは美鶴の顔を掴むと

「えいっ♪」

窓の外に放り出した。
窓ガラス割れた。

「しゃああああああああああ………」

長い雄たけびの後にドスンと接地の音が――しない?
まぁいいや。

「はい、片付け終わり。
 っと……!」

夕焼けで赤く燃えている空にヒビが入った。
はじめて見る現象だ。

「文子……空が……」

「君たち二人がこの世界にいることによって
 この世界に君たちはそれぞれ二人ずついる計算になる。
 つまり今あの空はこの世界のバランスが崩れつつあるということ。
 分かるかな?
 そして今から僕が次元雲を超えてもとの世界に君たちを戻す。
 今ココで見たことすべては悪い夢だと思ってくれると嬉しいかな」

急にヘビーな話だな。
ねみが何とかして話にオチをつけようと必死なのが伝わってくるぜ。

「それじゃ、準備はいいかな?」

「私はOKよ。
 文子は?」

「当然OKだよ!
 えっと、シエラさん……だっけ?
 ありがとう」

なんだろう。
時間にしてほんの二十分程度しか関っていないのにこんなに別れが惜しい。
まるで前々から知っていたような……。

「蒼さんに……」

「私は……まだ修行が足りません。
 美鶴なんかに不覚でした」

「………………」

お、俺の方を見てるぞ
感謝の言葉か?、照れるな?。
俺別に何もやってないけどな。

「…………えーっと?」

「波音だよ!!!
 いいよ、どうせ今回は出番なかったよ!!」

俺が突っ込む最後の瞬間二人はシエラと一緒に消えた。
青い光とともに。
平行世界の俺とでも仲良くなって欲しいものだ。
そう思ってあちこち崩れた教室を見て苦笑した。

「こらーっ!!
 永久!!」

「ちがうっす、先生!
 俺じゃないっす!!」

   ・   
   ・
   ・

「範ちゃん、起きてよ」

「ん……」

「範ちゃんってば!!」

「あら、文子。
 おはよう」

二人は教室で目を覚ました。
机の上の涎的に考えて寝ていたに違いない。

「もうこんな時間……。
 帰らなくちゃね」

範子は唇をぬぐい鞄に荷物をつめこみ始めた。
その一方文子はなにやらぼーっとしている。

「どうしたの、文子」

いつもは文子が範子に言うはずの言葉を今度は範子が文子に言った。

「範ちゃん……。
 私……なんかとても嫌な夢を見た気がするの」

「奇遇ね、私もよ」

「そしてね、次の日曜日に行きたい場所があるの」

「またまた奇遇ね、私もよ?」

「じゃぁせーので言おうよ?
 せーのっ!!」





おまけ

「ここはどこしゃくぅ??
 僕は顎しゃく?」

美鶴はただただ暗闇の中を歩いていた。
地面に落ちる寸前に別次元への穴が開いたのだろう。
その中に見事この男ははまってしまっていた。

「もういやしゃく?!!
 調子に乗った罰しゃく……か……」

トボトボと暗闇の中を果てしなくさまよう美鶴だった。
ちなみにこの五分後便所から顎が生えるという珍事件が起こるなんて
誰が予想したであろうか。
これにて落着だな。






うわーーーーーーーーーー。
おもしろくねぇーですね。
すいません、ポールさん。
これが限界でした。
誤字脱字があったり気に入らない部分があったら修正してくださってかまいません。
僕は逃げます。
駄作ですいませんがよかったらお持ち帰りいただくなり
焼くなり煮るなり好きにしてください。
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~ Comment ~


冬至さんへ

どうしてこう、吟さんの友達のPNはかっこいいんだ。
俺だってもうそろそろこのPN変えたい・・・。
レルバルに戻りたい・・・。

はじめまして、吟さんから話は聞いておりますw
ねみで呼んでください、えるつけないでください。

変なことをやる?
変なことを言う?

全然OK、むしろ歓迎だね!
友達がいない?
何をいってるんだ。

もう俺が友達だろ?(中ニ
#1191[2010/12/17 16:15]  ねみ  URL 

ポールさん

あ、あやこさんでしたか・・・。
今までずっとふみこさんとよんでおりました・・・。
反省します。

こんなのでよろこんでいただけるとは・・・。
ありとうございます。
#1190[2010/12/17 16:13]  ねみ  URL 

はじめまして!
吟牙の友達の冬至です☆
噂は聞いておりますよ…(ニヤリ

変なことばっかりやったり&言ったりするかもしれないですが、どうぞお友達になって下さいまし…!!
ネットでの友達は今一人もいないという深刻な事態なので、一刻も早く助けてください!!ww
#1184[2010/12/16 23:57]  冬至  URL  [Edit]

ありがとうございます。とても面白かったです!

もう死ぬほど笑って涙を流して(感涙)。

えー、ひとこといわせていただくと、

ふみこではなくてあやこです……(^^;)

あ、うちのブログに持ってっていいですか?

いやだといっても持ってきますけど。(それって強奪じゃん(爆))
#1183[2010/12/16 19:57]  ポール・ブリッツ  URL  [Edit]














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