Twilight of midnight

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蒼さんのお話 (短編)

気まぐれ陽天楼

「で、私が呼ばれたと。
 司令部からの命令は?
 ……。
 私がですか?
 はい、分かりました」


今三十秒で考えた小説の冒頭を



つれづれなるままにつづろうかと



思いますよ。



どうぞ。



つまらなかったら飛ばしてください。






大きく響いた警報アラームが汗みずくの男たちを抑え鳴り響く。

(第一砲塔被弾!
 火災発生しました!

(右舷に被弾!
 消化屋からの反応途絶!)

「ダメージコントロール!!
 とにかく機関だけは守り通せ!
 故郷にあいつらを――ベルカ超空制圧第一艦隊を進ませるわけには行かない!」

ひとしきりマイクに怒鳴った艦長は額から流れた汗をぬぐった。
開戦から約五分。
総力戦になるはずの空域に八隻いたはずの
空中艦隊はこのエアーフリーゲート艦《ケストレイン》を残すのみとった。
最新鋭の武装を積んだ空中戦艦《ヒルナ》を初め
航空空中母艦《ショウカイ》、《コンゴル》、《サクラギ》などの
巨大艦は開戦からわずか二分とたたないうちに撃墜された。
それらよりも小さく何とか逃れられたエアーフリーゲートや
空中巡洋艦が唖然とし状況を把握出来ないまま生き残ることとなった。
赤いレーザーが電磁防御壁を突き破りただでさえ痛んだ船体に傷をつける。
全長百五十メートルはくだらない艦が灼熱の空気を切り裂き
船体すれすれを掠めたレーザーが都市へと着弾した。
超高層ビルが崩れ炎が煙を纏い火の粉を散らせる。

「司令部から入電です!
 民間人の避難を完了とのこと!
 我が艦は早急に当空域を離脱!
 南へ五百二十キロの地方都市マスリへ撤退せよ……です!
 なお、首都ウィルコンステンは完全に放棄!
 繰り返します!
 民間人の……うわっ!?」

大きく艦が揺れ悲鳴を上げた鋼鉄が軋み、隙間から乗組員が投げ出されていく。
地上五千二百メートルという高度を考えれば間違いなく助からないだろう。
黒煙を吐き出しながら今なお浮き続ける《ケストレイン》の命はもう残ってはいなかった。
五一センチという大口径から放たれた光波共震砲は
艦長が今まで指示を飛ばしていた艦橋を跡形も無く蒸発させ
右舷から入り込んだレーザーは左舷へと突き出した。
いおうなしに走り回り修復を急ぐ乗組員は
開いた隙間から確かな形を持った死神が自分達を飲み込もうと
大きなその口を広げているのを見た。
赤い光が一瞬ほとばしりケストレインの心臓部ともいえる核融合炉を
吹き飛ばし爆発的に広がった核炎が《ケストレイン》の竜骨を
跡形も無くへし折り、艦橋構造物の重さに耐え切れなくなった船体が
舷側に生じた亀裂をますます押し広げていく。

「クソっ……!
 超空要塞戦艦めっ……!!」

小さく弾けた甲板員の言葉を最後に《ケストレイン》は内部からの熱で爆発。
主翼を捻じ曲げごっそり抜けた速射砲や機銃郡が雨霰と敵国――キュニチシアの
首都ウィルコンステンに降り注いだ。
淡い光を放ち今まで住んでいた人の跡が打ち消されていく。
自艦から放たれた赤と青の光は空っぽとなり
もはや機能しなくなった街を悲しみ涙を流すかのように次々と光を注いだ。
下部に設置された下部爆撃口に光を集め発射。
それだけで半径四キロは消し飛ぶ代物はこの時も容赦なくウィルコンステンに
『制圧完了』の大きな赤い花を咲かせた。

   ※

(蒼中将、今日も絶好調っすね!)

何度も何度も今まで敵の首都を消し去り、命を拭い去るという
行動に馴れてしまった彼女――空月・N・蒼は
艦橋内にあるスピーカーから発せられた声に集中を切られてしまった。
この全長一六二四メートル、二千五百万トンという戦艦の乗組員兼副長の蒼は
艦橋内でまた今日もひそかなため息をついた。

(アレだけ戦闘後のおしゃべりはするなといったじゃないですか……)

心に小さく呟いた言葉は発せられることなく胸の中で小さなしこりとなった。
ベルカ超空制圧第一艦隊――旗艦《ネメシエル》を筆頭に
爆撃艦《アルズス》、《ナニウム》、《タングテン》などの大型空中艦
エアーフリーゲート艦《ピクソス》、《バーミンガム》、《タカス》
航空空中母艦《リュリーシュ》など総勢十五隻で形成された
世界最強と名高い艦隊は今日も一つ都市を敵国地図から消し荒廃したコンクリートの野原へと変えた。

(アルズス、うるさいぞ。
 叩き落されたいのか?)

ネメシエルを両側から挟む形になっている
《アルズス》の副長と《ナニウム》の副長は兄弟なので仲が良いらしい。
仲が良いことは良いことなのだが戦闘中などに喧嘩になると目も当てられない状態になる。
それを理解していない程アホではないがこの火の付きやすさは思春期特有の男子の特徴があった。

(兄ちゃん、落ち着けって。
 ねぇ、フェンリア大佐)

フェンリアと呼ばれた《タングテン》副長の少女は(そうね)と
小さく応答を返しそっぽを向いた。
バカ兄弟の喧嘩に切りはない。
それをよく知っているからこその行為だ。
何のことはない。
いつもこんな感じなのだ。
ベルカ超空制圧第一艦隊――通常陽天楼艦隊は
夕焼けを背にマッハ一の巡航速度で母港コグレと帰還していた。
今日もまた一日つまらない日だった。
明日もそのまた明日も。
一年先も。
十年先もずっと変わらないだろう日々。
ソレを思うだけで蒼は気分が沈んだ。
生まれた時から巨大な戦艦を操る”核”として生まれた彼女は
ありえないほど高い適合率を得て見事
ベルカ超空制圧軍のシンボルとされる《ネメシエル》の
たった一人の乗組員としてこの艦にもっとも高価な『部品』としての地位を射止めた。
数え切れないほどの砲門を持ち軌道湾曲装置を初め
さまざまなベルカの最新科学が惜しげも無く詰め込まれた
世界最大、最強の超空要塞戦艦として生まれた《ネメシエル》は蒼との抜群の相性を記録。

蒼なしでは《ネメシエル》は動かず。

という評判までもらってしまった。
ベルカの大型艦艇の乗組員は少ないことが多い。
理由は簡単で人員の喪失を抑えるということと
透過性意思制御装置――レリエルシステムが開発されたからだ。
レリエルシステムというのは艦艇のコンピューターに直接人間の意識を注入。
手足のように艦を操ることが出来るという装置だ。
開発者達は棺桶とか呼んではずだ。
通常ではあり得ない機動性や対応力を発揮でき
臨機応変に対応が可能となる。
文字通り影のごとく主の命令に忠実に従う艦……。
一見たいしたものに見えるのだが問題も多い。
例えば……

「ネメシエル、着水を許可する。お疲れさま」

考え事を邪魔されたことに小さな舌打ちをしながら蒼は
ネメシエルのナクナニア光波集結炉の圧力を徐々に落とした。
二千五百万トンの巨体が白い水面を押し広げ喫水線まで沈む。
エンジン停止とシステムオールグリーンを確認した後
艦内に霧散していた意識を肉体に引き上げた。
重い瞼を開けくらくらする頭を抑える。
腰まで伸びたうっとおしい髪をかき分け腕を装置から引き抜く。
小さな金属音が音楽を奏でるようにシステムの全てが停止した。
生き物からただの鋼鉄の塊に戻ったネメシエルは
小さな曳航船十隻に曳かれゆっくりとドッグ内に姿を消した。


続く。
多分。



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歌さんへ

そ、そうですか?
ありがとうございます。
蒼さんは当ブログの看板娘ですからね。
小説ぐらいにしてあげないと……。と思いw

フェンリア大佐は適当に名前考えました。
あまり意味はないですw
#1168[2010/12/05 14:43]  ねみ  URL 

ポールさんへ

す、すいません。
謝ります。

なんか・・・無理難題おしつけちゃったみたいで・・・。
ごめんなさい。
#1167[2010/12/05 14:42]  ねみ  URL 

えっ、面白いですよ!
蒼ちゃんがきたっっ!とこぶしを握りしめてしまいました。
フェンリアさん、フェンリアさん素敵…!
#1159[2010/12/03 09:46]  歌  URL 

そのくらい情景を描いてくれないと、「蒼ちゃんの孤独な戦い」をどう書けばいいのかわからん、という話が……。

これでようやく取り掛かれる。うむ。
#1158[2010/12/02 18:33]  ポール・ブリッツ  URL  [Edit]














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