Twilight of midnight

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怪盗な季節☆ (長編)

怪盗な季節☆ 第三二話

「何もされてないよな、仁?」

「あぁ、大丈夫だ。
 心配かけてソーリーだぜ、波音」


四人で素早く外へと急ぐ。
地下からの階段から出たときにをふと見ると信じられないぐらいの数の
フォーゲルが空を覆っていた。

「うっわ……引くわ……」

「もう、フォーゲルはこりごりだぜ、俺は。
 二度と触りたくもねーわ」

仁はため息をつきながら床に落ちていた銃を拾いいじる。
まだフォーゲルはこっちに気がついていないらしく上空をふよふよしているだけだ。
ってか機械なんだからレーダーとかつけとけよと突っ込んだら負けなのか、ここは。

「いいか、あのジープだ。
 見えるか、仁?
 あのジープは防弾だし、速いからあれしきのフォーゲルなら撒けるだろう。
 ただ、パンクしてるがな」

「了解だ」

「それにしても本当に何もされなかったんだろうな?
 これ以上俺の周りに人間だけど人間じゃないやつが増えるのはいやだぞ?」

「それって私達のことなのかな?」

仁と話をしているとメイナが割り込んできて文句を垂れる。
どう考えてもお前らしかいないだろ。

「ちょっと、黙れ。
 ばれたらどうする」

シエラが喧嘩になりそうなのを止めに入ってきた。
一応お前も人間じゃないんだからな。
自分は対象外と思っているのかどうかは知らんが。
と、窓ガラスが割れ銃弾がなだれ込んできた。

「ばれたじゃねぇか!」

「あんな大声で喧嘩してればそりゃばれらーな…」

仁がやれやれと動作をする。
なんでお前は被害者面なんだよ。
お前も加害者側だろうが。

「もういい!
 行くぞ!!」

窓ガラスが次々と割れる音を背後に聞きながら壁に突っ込んだジープへと向かう。
ちなみにシエラとメイナはイージスで俺達を守り俺が運転して一気に逃げるという戦法だ。
計画通りジープに乗り込めたまではよかったのだが

「エンジンがかからねぇ!」

ボンネットから白い煙が上がっているジープ。
やっぱりあんな派手に戦車にぶつかったり柵を蹴散らしたりするんじゃなかったといまさら後悔する。
後悔先立たずとはまさにこのことか。

「そりゃこんなに煙でてたらなぁ…」

助手席に座っている仁もあきれた顔で俺を見る。

「波音!早く出して!」

メイナが俺に命令するがエンジンが言うことを聞かないのだ。

「かかれかかれかかれ!!」

銃弾が周りの地面をえぐっているのだろうか。
土がやたらガラスに付着する。
何度も何度もキーを回すがエンジンはうんともすんとも言わない。
あせりがあせりを呼び汗でキーがすべる。
完璧につんだな…と思った矢先上空にレーザーが四本ほど走りフォーゲルが炎を吹き上げた。
銃弾がぶつかる音が止みフォーゲルがレーザー源へと飛び去っていく。
窓から外を見ると二連装の対空砲車両がこちらに二つ進んでくるところだった。
帝国郡のマークがくっきりと描かれている。
あいからわずいい所ばっかり持ってやがる。
ジョンだ。
無線機がガーガーなっていたのに今気がつき受信ボタンを押すとジョンの声が車内にあふれる。

《待たせたな。
 助けに来たぞ、波音》

「ジョン!
 流石だな、助かったよ」

《はの?ん、僕もいるよ?》

「お前は死ね」

次々と対空砲火がまだ暗い夜空に引っかき傷を残しフォーゲルがどんどん落ちていく。
ぼんやりと夜空が明るくなる頃には空を覆っていたフォーゲルは一つ残らず叩き落されていた。
五時半といったところだろうか。
次第に明るくなってくる夜空を眺め今の時間を考える。
さらわれて二時間ちょっとでここまでハードにいけるとは自分でも意外だった。
砲身から蜃気楼が出ている対空砲車両がジープの横まで来て止まる。

「また派手にやったなぁ」

連合郡から奪い取ったのであろう対空砲車両から降りてきたジョンはジープを見て苦笑する。
ジープのボンネットを触り熱かったのか手を引っ込める。

「ごめんなさい」

素直に謝る俺。
それほど仁を助けたかったのだ。

「いや、かまわんさ。
 いずれここも占領するつもりだったんだからな。
 それにあいつらの研究の成果も奪い取ることが出来て一石二鳥とはまさにこのこと。
 ラッキーだ、ありがとうな」

一石二鳥って……俺らは石なのかよ、ジョン。

「司令!
 ちょっとこれ見て下さい!」

兵士の一人が報告しに来る。
右手を上げて今行くという意志を兵士に伝えた後俺にウインクして歩いていった。

「は?のん!」

お前は立ち直りが早すぎてうざいし、キモイ。

「うっせ、俺に近づくな」

「そんなこといわずに?ね?
 ほら、ね?」

何がね?なのかさっぱり分からないから無視して仁やシエラの所へと逃げる。
ジョンへと目を向けると顔を赤くしてホクホクしている。
何を見つけたのかは知らないがとりあえずいいものだったのだろう。

「波音、ありがとうな。
 もしかしたら俺助けに来てくれないんじゃないかと…」

「馬鹿野朗」

俺は笑いながら仁に呟いた。

「ぜんぜんかまわないっていってんだろう?」

「あぁ、ありがとうな」

「もういいっての。
 ありがとう連発しすぎだぞ?」

「ありがとう」

「こいつは……」

こんな他愛も無い会話が今はとってもうれしかった。





「じゃあな、ジョン」

「あぁ、お前らも元気でな」

「じゃあ、また」

ジョンとセズクに手を振りゲートへと歩き出した時ジョンが俺の耳元でささやく。

「シエラとメイナだがいざって時に帝国郡の応援に貸してくれねぇか?
 いや、嫌ならかまわないんだが――いいか?」

この内容はシエラとメイナに聞えたのか分からないが、二人が俺とジョンの方を向いたのは確かだ。

「ん、いいけど別に。
 ジョンの言葉を借りるなら帝国郡のため…でしょ?」

「すまねぇな。
 この二人がいるだけで一国の軍事力はまかなえるぜ」

「じゃ、これで。
 あ、セズクも」

「波音、いざって時には僕を呼んでくれてもかまわないからね。
 かまわないからね!!」

なんで二回言ったんだよ。

「お前だけは絶対によばねぇ。
 絶対に、だ」

俺も念をおすために二回言った。
少し涙目になったセズクにもバイバイと手を振って俺達四人は飛行機に乗り込んだ。

「来るときは散々だったからな。
 帰るときぐらいはのんびり行きたいぜ」

仁は来るときの大惨事を思い出して嫌そうな顔をする。
俺も同意見で、あんなの二度とごめんだ。

「僕は別にかまわないけどな」

シエラが椅子に座って窓から外を眺めながらポツリと呟く。

「私は疲れるから嫌だけどね」

メイナは椅子のシートベルトをみょんみょん引っ張りながら答弁する。
シートベルトで遊ぶんじゃない。
アナウンスが入りちょっとGが体にかかったかと思うとふわりとした感覚がこみあげてきた。
さらば、ハイライトってか。
今度は観光という目的でこれたらうれしいものだ…。
紫の光を放出しながら宙に浮く島か……。
ベルカ帝国――正式名称としてはベルカ世界連邦帝国か。
今朝ジョンから聞いたベルカ帝国に関する情報がまだ頭の中で回っている。
ベルカ世界連邦帝国って一体なんなんだろうな……。
光を資源として発展した文明の産物の一つであるハイライトは
宙に浮きながら幻想的な景色をただ俺に見せつけるだけで何も答えてはくれなかった。







「おかえり、波音」

「おっすおっさん。
 はいな、これ例の超光学記憶媒体な」

鬼灯のおっさんは俺からチップを受け取るとさっそくPCに差し込んだ。
パーセンテージが画面に表示され『読み込み中』と表示される。

「これどれぐらいの容量があるんだ、おっさん」

おっさんはPC画面を見つめたまま

「さぁな。
 ただ一つ言えるのは軽く百テラバイトはあるってことぐらいか」

PCに疎い俺に誰か教えてくれ。
百テラバイトってどれぐらいなんだ?
考える俺の耳にドタドタと誰かが走ってくる音がしてバーンと扉が開かれる。
振り返る俺の目にうつる男勝りな女。

「お父さん!帰ってきたなら帰ってきたって……波音?
 波音じゃないの!久しぶり!!」

詩乃だ。
鬼灯のおっさんはめったに家に帰らずたまーにしか娘と話さないからな。
無理も無いか。

「あんた、アリルに会ってきたの?」

あー………。
そうか、そういわれてみれば…。

「今すぐ行って来い!!」

半袖短パン状態でオレンジジュースの瓶を片手に何も言わないのを見かねてか
詩乃が俺に命令する。

「落ち着け落ち着け。
 今から行けばいいんだろ、行けば。
 だからひとまずこれぐらい飲ませろ」

「あんたって男はっ!
 女の子をなんだと思って――!」

「詩乃、その辺にしておきなさい。
 波音も色々あったんだから、大目に見てあげなさい」

詩乃は不満そうな顔をしてふくれる。

「むー…分かったわ。
 でも波音、アリルは私と違っておしとやかな乙女だからね。
 泣かしたりしたら私があんたを泣かすから」

詩乃はどうせ場所が分からないでしょ?と言わんばかりの勢いでそばにあった地図を俺に投げつけた。
うまいことキャッチするがちょっとイラッとする。

「はぁ……ったくぎゃーぎゃーうるせぇなぁ。
 お前は俺の母ちゃんかって」

思わず声を荒げてしまう。
めったに怒らない俺に不意打ちされた詩乃は唖然とした顔で俺を見る。
だがまたすぐに

「あんた見てると不安で不安でしょうがないの!
 そもそもあんたが……」

詩乃の言葉をさえぎるように思いっきりドアを閉める。
ドアを通して何かいろいろ聞えてくるが無視して長い廊下を歩く。
もらった地図を広げると
『詩乃様のアリル家への道マップ ver?』と書かれたけっこうでかい地図だった。
蛍光ペンで道筋をわざわざなぞってくれている。
今流行のツンデレか、あいつは。
草多いながら太陽光が射す道をつきすすむ。
クーラーの効いた部屋から出た瞬間にもう全身からじんわりと汗が出てきたようだ。
ジージー蝉は鳴いているしまだ強い午後の太陽光で焼かれている魚の気分だ。
しかもアリルの家はけっこう遠い。

「あちぃーーー……」

歩いて十分もすればすでに汗だくです、はい。
ハイライトは空にあったからあれだけ涼しかったのだろうか。
やはり日本の夏は暑い。
ちびっ子たちがアイスを片手にスーパーから出てくるのを目撃して泣かしてぇとか思うが暑さでその気も起きない。
そのうち街を抜け大きな山にたどり着いた。
地図によればここを一直線に登る! らしい。
もう、死ぬ、死んでしまいます。
首の汗をぬぐい坂道を登る。
木々が両側に生えている坂道をただひたすら登る。
歩けど歩けど頂上は見えてこないってオチんだんだろう、どうせ…と思っていたが
案外すぐについた。

「なんで、俺の女友達にはこんな大金持ちがおおいんだよ…」

立派なお屋敷がたっていた。
西洋風の豪華なお屋敷だ。

「インターホンないか、インターホン。
 ピンポーンってやつ」

誰も聞いてないのに独り言を呟く。
あれ、これもしかして末期なんじゃなかろうか。
そんなことを考えながらインターホンらしきものを見つけ押す。
すると門のレンガが開いて間からカメラらしきものが出てきて俺をじっと見つめる。

「ちょ、なんだよこれ。
 びっくりした」

汗も一瞬で吹き飛んだ。
カメラが俺を見つめているのを無視しながら厳重すぎる警戒態勢の
彼女の家に正直狼狽した。




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~ Comment ~


コメ返しです♪

ポールさん

ときめきメモリアル・・・だと・・・?
それあれですよね、ゲーム?w
そうですね、一人の女性と抜き差しならなくなって
破局を迎えるよりはいいかなーってw


祭 歌さん

>女の子に母親かはNGワードでしょう(笑 詩乃ちゃんが気にしてるかどうかは別ですけど←

え、NGワードなんですか?
え、そうなんですか、えっ、えぇ?
とりあえず波音はまだまだがんばっていただきます。


三宅千鶴さん

波乱万丈が付き物
そうですね、波音はそれがつきものですね。
もう作者としてもそればかりがかわいそうで、かわいそうでw
でも波音はまだまだがんばると思うので応援お願いしますねb


卯月さん

セズクw
もう大好きですね、卯月さまw
個人的には波音とシエラに力そそいでるんだけどなぁw
なんでセズクここまで・・・
くっ・・・


ヘソ子さん

そうですねぇ。
濃いキャラばかりですね、いわれてみればw
鬼灯のおっさんは結構な脇役ですね、はい。w


勇斗さん

もうセズク大好きですね、みんなw
なんでなんだよっ
波音はセズクのことを基本的に嫌っているので
こんなさっぱりした会話になってしまうんですね。


ではみなさんコメントありがとうございました。
#617[2010/04/10 00:52]  Nemiel  URL 

まさかのver Ⅱ!! Ⅰはいったい……??ww
セズクが二回繰り返したところが笑えましたー。必死なアプローチがことごとく煙たがられてちょっぴり不憫ですけれど、波音くんとのやりとりが可愛いです。

アリルちゃんとどのような会話がなされるのか、楽しみです♪
それではv
#616[2010/04/09 22:36]  佐槻勇斗  URL 

鬼灯のおっさん、そうそう、おっさん!
濃いキャラが多く楽しかったので、おっさんのこと忘れてました。
いやぁ波音くんは覚えてましたね。
うん、さすが!

何気にモテモテな波音くん。
次はどんな騒動に巻き込まれちゃうのか、それもまた楽しみです。
#615[2010/04/09 00:59]  ババノヘソ子  URL  [Edit]

『詩乃様のアリル家への道マップ verⅡ』て、verⅠはどんなだったんだろうwww

そして空港でのセズクが反則級にかわいすぎる~~~っ(*>ω<*)vvv 見た目カッコイイ外人なのに! カッコイイお兄さんなのに!! なんだあの可愛さ!

さて、次回アリルちゃんご登場! たのしみにしております♪
#614[2010/04/08 21:42]  卯月 朔  URL  [Edit]

意外とモテキャラ?

こんにちは♪

さっそく読ませていただきました。
波音くんたちは無事に仁くんを救出できてよかったですね♪
いいとこどり(笑)のジョンが今回もかっこよく活躍してくれたし、とても面白かったですよ。

みんなで日本に戻ってこれたのはいいんですが、波音くんにはやはり波乱万丈が付き物のようで・・・(笑)

今後の展開を期待しておりますね♪
#613[2010/04/08 15:04]  三宅千鶴  URL 

女の子に母親かはNGワードでしょう(笑 詩乃ちゃんが気にしてるかどうかは別ですけど←

アリルちゃん家もすごいですねぇ。
カメラが出てくるインターホン、すごい見てみたいです。
門から玄関まで車でいくようなお家にしかなさそうなものですよね←
頑張れ波音くん!
#612[2010/04/07 23:44]  祭歌  URL 

波音くんには女難の相がありそうですな。

まあでもひとりの女性とぬきさしならなくなって破局を迎えるよりはマシか。

昔なつかしの「ときめきメモリアル」で爆弾が破裂しまくるような状態(例えが古すぎる!(^^;))
#611[2010/04/07 17:59]  ポール・ブリッツ  URL  [Edit]














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